サイレント
マニュピレーションとは
サイレントマニュピレーションとは、四十肩・五十肩など肩関節周囲炎による痛みに対して行う治療です。肩関節の痛みによって動かしにくくなったり、痛みのために眠れなくなったりと悩まれる方は非常に多くみられます。肩の痛みの原因は、肩関節を包んでいる関節包が縮むこととされています。当院では、こうした肩の痛みに対して有効であるサイレントマニュピレーションを実施しております。
治療の適応
適応される方
- 肩関節の痛みによって可動域の制限がある方
- 夜間の痛みにお悩みの方
- 保存療法では改善がみられない方
適応されない方
- 80歳以上で女性の方
- 骨粗鬆症を発症していて骨折の既往歴がある方
- 局所麻酔薬にアレルギーのある方
- 慢性の呼吸器疾患がある方
治療の流れ
1麻酔
肩関節周囲の痛みをとる伝達麻酔を行います。超音波エコー下で安全に留意しながら行います。前かがみの姿勢で約15分程お待ちいただくと麻酔が効いてきます。
2サイレントマニュピレーション
施術
肩関節周囲の痛みがなくなった状態で、医師によって肩関節を動かします。関節の動きを改善するのがサイレントマニュピレーションで、施術中の痛みはありません。
3施術終了
施術が終了しましたら、すぐにご帰宅いただけます。麻酔は数時間経過すれば切れますのでご安心ください。帰宅後、患部の痛みが強くならないよう肩関節内には痛み止め注射を行います。
留意すべきこと
マニュピレーションの施術は、施術後の運動療法が行いやすくすることが目的です。このため、施術後は運動療法によるリハビリテーションを継続して行います。
副作用と対策
感染
マニュピレーション施術前に行う麻酔注射時に、菌が侵入して感染症を起こすことが稀にあります。感染症を予防するために、当院では医療器具の消毒を徹底しております。
脱臼・骨折
肩関節を動かす際に、肩関節脱臼や上腕骨骨折を起こしてしまう可能性があります。特に、骨粗鬆症のある高齢の方や女性の方に起こることが多いため、危険性がないか医師による判断が必要になります。
ふらつきや
血圧低下・呼吸苦
麻酔注射による血圧低下やふらつき、呼吸苦などが起こる可能性があります。この場合は、点滴をしながら安静に過ごしていただくことがあります。
治療にかかる所要時間
一回の治療における所要時間 | 1時間半~2時間前後 |
---|---|
施術前の診察と準備 | 約20分 |
麻酔処置 | 約15~20分 |
麻酔が効くまで座って安静 | 約15分 |
マニュピレーション施術 | 約15~20分 |
超音波エコーで確認後、 関節内に注射 |
約10~15分 |
治療期間
治療及び、施術後のリハビリテーション、定期的な診察を含めて約1~2か月程通院していただきます。