フレイルとは
加齢に伴って、筋力低下や食欲低下など心身の機能低下によって、要介護になる手前の段階を指します。日本人の65歳以上で約11.8%、80歳以上では約35%がフレイルとされています。フレイルは、心身の活力及び機能低下だけではなく、認知機能低下や心理的問題、独居による孤独など社会問題までもが含まれます。年を重ねると、免疫力の低下だけでなく、回復力が低下することで、社会性や心身などのダメージを受けた際に健康状態から支援や介護を受けなければ生活できない要介護状態になってしまいます。
しかし、フレイルの段階で正しい支援を受けることで、再度健康な状態に戻すことが可能です。
フレイルの症状
- 体重が減少する(1年間で4~5kg)
- 歩行速度が低下する(青信号の間に横断歩道を渡り切れないなど)
- 筋力低下
- 常に疲労感がある
- 外出の機会が減少した
フレイルの原因
筋力の低下は、身体機能の低下に繋がるため、自ずと活動量も減ってしまいます。食事の摂取量が減ってしまうと筋肉量の減少に繋がるため注意が必要です。「フレイルサイクル」といって、筋力低下によって身体機能が低下し、活動量が減り、食欲がさらに減退し、食事量が減る悪循環が生じてしまいます。
以下の項目に当てはまる方は受診してください
- 運動の機会が減る
- 車移動が増えた
- 食べる量が減る
- 食べ物の好き嫌いが多くなった
- 体重が減った
- 座って過ごすことが多くなった
- 食欲が湧かない
- 家族以外の人と話す機会がない
- テレビを見ることが多くなった
- 元気が出ない
家庭でできる対策方法
下記の取り組みが非常に大切です。
- 外出の機会や運動量を増やす
- 栄養バランスの取れた食事を摂る
- 家族以外の人と交流する
当院での治療法
運動による筋力低下予防と
免疫力向上を図る
当院では、理学療法士と医師の連携のもと、患者様一人ひとりに適した運動療法やリハビリテーションを提供しております。
- 疾患別リハビリテーション(医療保険)
- 通所リハビリテーション(介護保険)
- 訪問リハビリテーション(介護保険)
筋力低下を予防する為にも
バランスの良い食事を心掛ける
免疫力アップ効果があると言われている高濃度ビタミンC点滴や、食事だけでは摂取が難しい栄養素を補う点滴もおすすめです。
人との交流や対話を
心がける
家族以外の人と対話するなど交流を持つことは、認知機能を維持するためにも非常に重要です。