仙腸関節ブロックとは
仙骨と腸骨の境にある関節で、左右2カ所にあるのが仙腸関節です。仙腸関節ブロック注射は、超音波エコーで仙腸関節を確認しながら注射をします。注射による痛みはありません。仙腸関節ブロック注射は、保険が適用されます。また、血液をサラサラにする薬を内服中の方も受けていただけます。
仙腸関節ブロックは
どこに効く?
仙腸関節痛に有効です。
仙腸関節痛とは?
腰や下肢に痛みが起こる仙腸関節痛は、坐骨神経痛と症状が似ていますが、以下のような症状の特徴があります。
痛みが起こる瞬間
- 朝の起床時に動き出す時
- 前かがみになる時
- 椅子から立ち上がろうとする時
痛む部位
- 左右両側、または片方の下部腰痛
- 左右の臀部痛、大腿部後方や外側の痛み
- 膝から下には痛みがない
仙腸関節ブロックと
他の神経ブロックの違い
仙腸関節ブロック注射と他の神経ブロック注射との違いを、以下の表にまとめました。
注射の種類 | 痛み※1 | 注射の深さ | レントゲン透視 | 費用※2 |
---|---|---|---|---|
トリガーポイント注射 | ☆☆ | 約1cm | ー | 円 |
仙骨ブロック | ☆☆☆ | 約2cm | ー | 円 |
硬膜外ブロック | ☆ | 約4cm | ー | 円 |
仙腸関節ブロック | ☆☆ | 約5cm | ー | 円 |
腰神経叢ブロック | ☆ | 約6cm | ー | 円 |
神経根ブロック | ☆☆☆☆ | 約8cm | 〇 | 円 |
※1 痛みには個人差があり、目安として表記しています。
※2 3割負担の場合の注射のみの費用です。初診費用や検査費用は別途かかります。
仙腸関節ブロックの流れ
1準備
注射の前にトイレを済ませていただきます。
血圧を測った後、うつ伏せの姿勢になってお待ちください。
2神経ブロック
注射の際は腰部分の衣服をめくっていただきます。腰部分を消毒してから、神経ブロックを行います。約1分程度で注射は終了します。
3安静
注射終了後は、約30分程度、安静に過ごしていただきます。安静終了時にはお声かけしますので、それまでお一人で立ち上がらないでください。
終了時間になりましたら、その場で足ぶみをしていただき、脱力感がなくなったら終了します。まだ、脱力感がある場合は、なくなるまで安静に過ごしていただきます。
4医師と効果判定
医師と神経ブロックの効果判定を行います。
注射後、気を付けること
- 当日の運動は禁止です。
- 入浴は注射後6時間以上は空けて行ってください。
- 注射の回数は、1週間に1回程度が目安です。