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変形性膝関節症

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症とは膝関節の軟骨が炎症を起こして、痛みや腫れが起こる状態を変形性膝関節症と言います。主に、加齢が原因となって膝関節の軟骨が擦り減ってしまい、外からの衝撃を吸収できなくなってしまいます。その他の原因としては、以前の膝の外傷や肥満、運動不足などによって発症します。また、膝の痛みによって歩く機会が大幅に減ることで、さらに筋力が低下し、膝に負荷が大きくかかるといった悪循環を招いてしまいます。このため、膝の痛みにお悩みの方は、早めに受診して適切な治療を行うことが重要となります。

変形性膝関節症の症状

膝の痛み、腫れが現れます。膝を伸ばす動作をすると痛みが強くなるため、階段の昇降時や正座などができなくなってしまいます。病状が進行すると、膝の曲げ伸ばし時だけではなく安静時にも痛みが出るようになります。膝関節が炎症すると、徐々に膝に水が溜まって腫れていきます。さらに進行すると膝が変形し、膝関節の可動域制限が起こり、曲げ伸ばす動作が困難となります。

膝の痛み

変形性膝関節症の原因

主な原因は、加齢・肥満・筋力低下が挙げられます。その他、靱帯損傷や半月板損傷、骨折など外傷による後遺症、化膿性関節炎の後遺症として起こることがあります。

加齢

膝関節の表面にある軟骨は年齢と共に変性し、傷つきやすくなります。この状態で関節に負担がかかると、軟骨が徐々にすり減り、変形性膝関節症を引き起こす可能性があります。
特に、日本人はO脚の人が多く、加齢とともにO脚が進行し、体重が内側にかかる傾向があります。そのため、内側の軟骨が減少することがよくみられます。

肥満

歩く際に膝には体重の約3倍の負担がかかると言われています。特に階段を降りる時には、その負荷が5〜7倍にも増えることがあります。体重が増えるほど、その分だけ膝にかかる負担も増えるため、肥満の場合は変形性膝関節症の発症・進行のリスクが大幅に高まるとされています。

筋力低下

筋力が高い状態であれば、外部からの衝撃や体重などの負荷を受け止めて負担を軽減できますが、筋力が低下すると膝関節への負担が大きくかかってしまいます。膝関節が衝撃を受け続けると、骨が擦り減ってしまい変形性膝関節症を発症するリスクが高まります。

変形性膝関節症の診断

変形性膝関節症の検査・診断まずは問診を行い、痛みなどの症状について丁寧にお聞きしていきます。その後、触診を行い、膝関節の変形や腫れの有無を調べます。必要に応じて、X線検査を行って関節や骨の状態を見ていきます。膝に水が溜まって痛みが強い場合には、関節液を分析する検査を行うことがあります。

変形性膝関節症の治療

症状の度合いや生活習慣などに応じて、理学療法や薬物療法、装具療法、食事療法など適切な治療法をご提案します。痛みを軽減すると同時に正しい動作への矯正や運動、減量も非常に大切になります。

理学療法

痛みや腫れ、炎症を緩和させながら、身体の動作を改善する物理療法と同時に筋力トレーニングも重要です。関節周囲の筋力を高め、関節の安定性を図ります。当院では、膝の痛みを解消するスクワットやストレッチ、脚あげ運動など分かりやすく丁寧に指導していきます。
患者様が継続できるようサポートさせて頂いております。

リハビリテーション

薬物療法

鎮痛剤などの内服薬や湿布などの外用剤、坐薬などを処方することがありますが、鎮痛剤は胃腸の炎症を引き起こす副作用がある場合がありますので、投与は慎重に検討します。

注射

炎症が激しい場合や症状を速やかに和らげたい時には、ステロイド(副腎皮質ホルモン)が含まれた局所麻酔剤の注射を推奨します。また、軟骨の保護や関節の潤滑作用を高めるヒアルロン酸ナトリウムも、痛みの緩和に効果が期待できます。これらの注射は単発ではなく、複数回の投与が可能です。

装具療法

装具療法日本人に多いO脚は、体重の負荷が関節の内側にかかります。その場合、インソール(足底板)を使用して外側に体重負荷がかかるように仕向けます。

PRP療法

PRP療法血中の血小板を利用して痛みの解消を図る再生医療をPRP療法と言います。血小板成分を抽出して、患部に直接注射します。